部屋のケーブルを隠さない男の人って……

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ビフォー・アフター



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100均DIYへの道

ケーブルボックスという値段がクソ高い箱を使ってたんだけど、上でご覧の通り少しも美しくない。わかりやすくもないし使いやすくもない。ケーブルをすっきりさせたいという気持ちの中には、わけのわからないブラックボックス化した惨状を整理してすっきりと可視化し全体像を把握したい、という願望があるんですよ。つまり視覚的にすっきりさせることによって頭の中をすっきりさせたいと。だけどこれに入れちゃうと結局ブラックボックスだ。2段に積むと特に。

それ以前の問題として、名前に反してこのボックスではケーブルを隠せない。これはケーブルボックスではなく、「電源タップボックス」だ。机のウラには電源タップ無関係のケーブルもいろいろとぶら下がっている。USBスピーカーの左右を結ぶケーブル。スピーカーの一方とパソコンをつなぐケーブル。パソコンとモニタを結ぶケーブル2本。電話線。パソコンと光ルーター(?)だかなんだかを結ぶLANケーブル。これらに対して電源タップボックスは無力だ。優先的に整理したいのは電源タップではなく、スパゲッティ状に絡まってとぐろを巻き埃をまとうケーブルの方でしょう。電源タップはむしろ隠したくない。隠すと不便じゃん。

IKEA のケーブルオーガナイザー。カッコいいですね。だけどうちの巨大な電源タップを収容するには明らかに小さ過ぎる。

PLUS のワイヤーケーブルトレー YY-WDCT。よさげだ。しかも1980円。だけどやっぱ小さいか? うちの場合、特にパソコンとモニタを結ぶケーブルが無闇に長くて太くてけっこう硬い。面倒なので短いのに買い替える気はない。あれをここにすべてぐしゃぐしゃっと押し込めるだろうか。

結局100均DIYの道を選びました。理由はこの写真を見て感動したから。





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青春の蹉跌

うちの仕事机は新宿御苑の「シンプルスタイル」という家具屋で買った「DT-AN150」というダイニングテーブル。アイリスオーヤマ製。ほぼ5万円と高かったけど剛性が高く、チョー重い LCD2690WUXi をモニターアームで噛ませても少しもたわまない。さらに木ネジが思ったより効くことが今回の作業を通じてわかった。個人的にアイリスオーヤマ好感度超アップ。(その後「シンプルスタイル」を展開してるのはアイリスオーヤマだということを知りました)


机でも玄関でも積んだ雑誌でもいいから何かのカドに当てて手のひらで少しずつ曲げる。このくらい曲がったら、この先は指と手のひらで行ける。

ペンチを使ってピンポイントでカキッと直角に曲げた方がカッコいいけど、最初それをやったらピキッと音がして折れた。鉄線は硬いけど脆い。ある程度ダルーンと曲げるべし。



ビニタイで耳をくくり付ける。4箇所ずつ結べば実用強度には充分。最初作ったのはデカ過ぎたので、ゼロから作り直しました。太い方の鉄線をペンチで切るのはかなりの力が要る。女子の場合は男を確保するところから始めないと無理かも知れない。まあそもそも女子はこんな日曜大工に興味ないとは思うけど。


東急ハンズで見つけた使途不明の金具。はじめはヨート(ハテナマークのカタチの金具。洋灯吊)でぶら下げてたんですが、椅子に座って仕事してて、ふとした拍子にこのカゴを蹴っちゃうことがあって、そうすると外れちゃうので、こいつを机に固定して結束バンドでくくり付けることに。


電源台のみ完成その1。左下に見えるのはケーブル収容庫。ふたつの電源台の背後に3点のヨートでぶら下げます。


総合完成形その1。見た目には満足。だけど、正直なところ作業しながら「このシステムはダメだ」と気付いていた。作業工程がむずかし過ぎる。不自然な姿勢で足の裏で台を支えながら狭いところへ指先を伸ばし手探りで結束バンドを輪っかに通しもう一方の手で手探りでプルプルしながらその端を探し、というようなアクロバットを繰り返して完成した結果、もう二度と壊したくない。変更できない。したくない。こんなんダメだ。僕が求めているのはお気軽でフレキシブルなシステムなんだよ。僕は面倒臭さには少しは耐えられるけど、アクロバットの繰り返しには耐えられない。そういうわけで、「もう二度と壊したくない」システムをいったん全部壊しました。やり直し。

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500日のサマー

まず電源台のメインの方の固定方式を「ヨートでぶら下げて、それじゃ不安なとこだけビニタイで簡単に止める」に変更。見た目はほぼ同じだけど、作業の難易度は百分の一になった。まあもともと外さなくてもコンセントの抜き差し出来る構造なんで、この変更は必要ないっちゃないんだけど。

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ケーブルに関しては試行錯誤の末に大原則を見つけた。「一本ずつやるべし」。混乱したスパゲティをまとめてガバッと押し込むのは男らしくて素敵だけど、カオスをカオスのまま隠してもカオスであることに変わりはなく、それだとお気軽さもフレキシビリティも手に入らない。いったんすべてのケーブルを抜き、どう始末を付けどのコンセントに差すかを一本ずつ考えて一本ずつ決めて一本ずつ作業することに。

電話機の電源アダプター。詰められるものはこうしてあらかじめ詰める。この日はカメラのオートフォーカスの調子が悪かった。




ケーブルなんていくらごちゃごちゃに見えたところでせいぜい十本前後なんで、それほど大変じゃない。「コードをぐるぐる巻くと危険」論者の人はスルーして欲しいのですが、実際、電気コードというものは金属から最低3センチは離すのが義務で、これに背くと「火災発生時には出火罪が推定されます」だそうなので、「発熱なんて大丈夫だよ」派の人も、くれぐれも自己責任でお願いします。僕の場合たまに、というか高負荷な作業を長時間続けたときなんかに、指で触って確認してます。いまのところ少しでも発熱を感知した経験はなし。どちらかと言うと「スパゲッティ状に絡まり合いとぐろを巻き何層にも埃をまとわせた電気コードを数年にわたって不可触聖域として放置」していた期間よりも、気軽に見たり触ったり点検できるようになった現状の方が、むしろ危険度は下がったように感じています。


くくり付けられるものはくくり付ける。これは適当にやってるわけではなく、行き先から逆算して残す長さとか位置とか決めてます。白い太い部分はコードを束ねて紙で包帯みたくグルグル巻きにしてセロテープで止めました。どこがお気軽でフレキシブルなんだよ、と言いたくなるあなたの気持ちはわかるんですが、一本ずつ整理すると頭の中がすっきりしてカオスが晴れる。結果として気軽に触れる。いや、実感としてそうなんすよ。「STARDOM」というのは机の上にあった Time Machine 用のハードディスク(のケース)の名前。この機会にコイツも机の裏へ移動。

机の裏に貼れるケーブルはガムテープでうねうねと貼る。これマジでおすすめ。ガムテ最高。ヨートに引っ掛けられるものは引っ掛ける。それぞれ行き先を決めて残す長さを決めたら、手段はなりゆきでどうでもいいです。要は一本ずつ独立にやること。

電源台のみ完成その2。地道な始末作業のおかげですっきり。見た目がと言うより、アタマの中が。何度もやり直してるうちに、電源アダプターをアクリル絵の具で白く塗ってしまいました。一部の黒いコードも。いやー、やってるうちにどんどんマニアックになっちゃって。サブの電源タップもまとめてオフできるタイプに買い替えたんだけど、やってみるとやはり毎朝毎晩身をかがめてよっこらしょと机の下に潜り込むのは面倒臭く、結局手元スイッチを噛ませることに。外付けハードディスクはケーブル収容庫に変圧器(?)をくくり付けたため、収容庫装着後につなぎます。

ハードディスクケース、というかハードディスク。台を外さなくても取り付け取り外し可能。ここにうねうね貼ってたぶっといコードは奥へ貼り直しました。

総合完成形その2。満足。これで電気器具の買い替えなり配置転換なりに気軽に対応できるのか、というと、できます。冷蔵庫を開けて缶ビールを取り出すのと同じくらいの気軽さ、とはさすがに言えないけど、しかしビフォーの状態よりは圧倒的に気軽にアクセスできます。それ以上に、自分がどういう器具をいくつ持っててコンセントをいくつ使っててコンセントの空きがいくつある、ということを一目で把握できることが精神衛生にいい。もちろん、机の下の壁際までいつでも掃除機かけられることも。

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というわけで、できちゃったんで、もういいんですが、この過程でぼくがかんがえたさいきょうのケーブルしゅうのうほうを最後にはっぴょうします。構造が単純で作業が簡単でわかりやすくて安上がり。これが本当だったら最強でしょう。どのくらい簡単かと言うと、GIFアニメ1枚で説明できちゃうくらい。上の方に写真載せた100均名人の手法も、意外にこれと近いのかも知れない。

必要であればこれを2セット作る。どうでしょう。これの何がいいかってねえ、最後にバクンと持ち上げる前と後で、「電源タップとデスクのへりまでの距離」が変わらない上に、「電源タップとケーブルの相対的な位置関係」が変わらないところです。だから持ち上げたりまた外したりする作業に無理が生じない。簡単。じゃないかと思うんだけど。ただ、試してないから。だってできちゃったんで。どなたか実践してみた方は成果を教えてください。ここまで御精読ありがとうございました。



球質ヲ論ズ:キレとノビ